セイコーインスツル株式会社

SEIKO

入社の動機は?

栃木県内の大学では、大学院の工学研究科で物質環境化学を専攻していました。研究内容は、今まで誰も合成したことのないセラミックを探し研究することでした。「これって今までなかったよね」という新しい素材を見付けるのが目標であり、それ自体がすぐに製品に利用できるものではないため、就職活動では広く電子部品業界を志望していました。
SCTを知ったのは、研究室の指導教員からの紹介でした。セイコーの関連会社であり労働環境に安心感があることと、SCシリーズというセラミックパッケージの製品に学生時代の研究が少しでも生かせるのではないかと思ったことから、SCTを志望しました。

仕事について

私は技術開発部に所属し、設計から試作、評価、量産品の技術的な対応まで技術業務全般を担当しています。
設計には、製品設計の他にも、新しい製造工程や素材の変更などを行う工程設計があります。いずれも設計の後で試作品を作り、テスト結果を基に最適な設計値の決定や、問題がないかどうかの確認をします。また、量産品でも想定外のエラーが出ることがあり、その対応を行うのも私の部署の重要な仕事です。
もちろん、新製品の開発も行っています。私が最初に開発にかかわったのは、髪の毛の太さよりも小さな凹凸がある立体に薬剤を均一に塗る新技術の開発でした。これは当時開発中の超小型水晶振動子に必要なもので、入社1年目だったこともあり、先輩方からアドバイスやフォローを受け仕事の進め方を1から学びながら開発を行い、新技術を確立することができました。
初めての成果を周囲からも評価してもらえ、とても満足していました。しかし作業が従来よりも複雑になったため、作業マニュアルをよく作り込まなければなかったのに、それが不十分なまま量産を開始してしまい、職場から不満の声が上がってしまいました。慌てて、職場の方にも協力してもらいながら、マニュアルの分かりづらい個所を修正していき、職場の方も納得したマニュアルを作ることができました。その結果、現在では安定した生産を行えるようになりました。そのような経験から、より作りやすい技術、ミスが起こりにくい製造方法を目指すなど、負担を掛けた分を少しでも現場に還元できるよう心がけています。

1日のスケジュール

08:15 出社・朝会

朝会にて一日のスケジュールを課内のメンバーに報告します。

08:30 メール確認

メールの確認を行います。

09:00 試作

開発品の試作を行います。加工待ち時間の際に報告資料作製やデータ整理を行います。

10:00 会議

月1度に開発の進捗を報告する会議があります。

12:00 昼食

13:15 試作

午後も引き続き、試作を行います。また後日の試作スケジュールを確認し、関係各所との調整を行います。

15:00 打ち合わせ

開発品以外でも携わっている業務の共有を担当者間で行います。

16:00 試作のまとめ・片付け

結果のまとめを行います。また使用した部品などの片付けも行います。

17:15 退社

学生の皆さんへ

私が大学院で研究していたことは、SCTの製品に直接関係することではありません。そのため、仕事のやり方は全て入社してから学びました。学生時代に得た知識は点でしかなく、それを仕事に生かすためには知識と知識を1本の線でつなぐ必要がありました。点と点の間を埋めてくれたのが、入社してからの経験や知識です。
例えば時計など最終製品のメーカーは、作られている製品を知っているため就職活動で志望しやすいと思います。しかし世の中には、目に触れる機会はないけれどその製品を動かすうえで重要な部品を作る会社はたくさんあり、その中にはSCTのように優れた技術を持つ地方メーカーも数多く存在します。みなさんも学生時代の研究内容にこだわらずいろいろな業界を見て、多くの会社で話を聞き、面白そうだと思えるものや仕事を見付けてください。

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