健康推進
健康推進の考え方
健康は個人の財産であり、また、社員の健康は会社の財産です。SIIではすべての社員がこころもからだも健康で安心して働ける体制と、社員一人ひとりが能力を発揮できる環境が重要だと考えています。定期健康診断、特定保健指導などはもちろんのこと、2022年度からは、社員の働きがいを測る指標として、SIIが所属するセイコーグループ横断でエンゲージメント調査を実施し、これらの結果も参考にしながら健康経営の取り組みを進めています。
2024年3月には「健康経営優良法人 2024」に認定されました。
SIIはこれからも社員の健康の維持・増進活動を支援するとともに、健全な職場環境の構築に取り組んでいきます。
各種健診と保健事業
定期健康診断
定期健康診断では、早期発見・早期治療につながるように、胃がんリスク層別化検査とバリウム検査を併用した胃がん検診、男性には前立腺がんの検診を実施しています。2015年度からは、新たに尿酸とクレアチニン検査も導入し、2017年度からは心不全リスク検査を新たに加えました。精度の高い検診の提供を目指し、今後も見直しながら効果的な検査を導入していきます。
定期健康診断の結果からは、血圧・脂質等の基準を超えている割合が高い傾向にあることがわかりました。食堂事業者の協力のもと「ヘルシー定食」の提供を企画し、社員に食生活を振り返ってもらう機会としています。2019年度に秋田事業所からスタートし、2020年度からは他の事業所にも徐々に実施を拡大させています。
また、40歳以上の社員を対象に「マイヘルスレポート」を配布しています。マイヘルスレポートは業務委託先が保有するビッグデータを用いた健康度順位、個別性の高いアドバイス、オリジナルの食事・運動のレシピなどの生活習慣改善のためのコンテンツを組み合わせ、「その人だけ」の一冊として構成されています。今後も社員自身が生活習慣の改善に積極的に役立てていけるような情報を提供していきます。
特定健診および特定保健指導
2023年度もメタボリックシンドロームに着目し、40歳以上の個人を対象とした特定保健指導を実施しました。定期健康診断結果に基づいて、産業医や看護師が保健指導を行い、生活習慣の身近な改善を指導し、その成果も徐々に現れています。
2023年度の特定健診の被保険者と被扶養者を合わせた受診率は89.0%※1、特定保健指導率は15.2%※1で国の参酌標準には届きませんでしたが、少しでも近づくよう推進していきます。
※12024年9月時点での見込み値
歯科保健事業
虫歯や歯周病予防の観点から歯科検診を実施しています。2020年度以降はコロナ禍における感染予防のため、歯周病診断キットを郵送して検査する方法に変更し、2023年度は402名が受診しました。多くの社員に歯周病予防の大切さを伝えられるよう今後も実施していきます。
また、2022年度からは社員自ら積極的に歯科医院受診をしてもらえるように、歯科検診代行業者と提携し、「無料歯科検診」もスタートさせ、2023年度は12名が受診しました。多くの社員が効果的なブラッシング指導や早期の段階での治療を受けられるよう、引き続き実施していきます。
女性のがんを予防
2020年度に安全性を重視するため「自己採取型細胞診検査」による子宮頸がん検診を廃止しておりましたが、2024年度からは婦人科を適切に受診するきっかけづくりとして「郵送型子宮頸がんリスク検査(HPV検査)」を導入します。これまで通り、外部医療機関での子宮頸がん検診・乳がん検診に対する補助金制度や、人間ドックでの婦人科検診も利用できます。これからも女性の健康を守るための事業に取り組んでいきます。
データヘルス計画
2018年度からスタートした「データヘルス計画」も2024年度から第三期を迎えます。SIIでは従来から実施している保健事業をはじめ、がん検診のフォローや糖尿病の重篤化対策、歯科保健の充実などを織り込みながら展開しています。
※2データヘルス計画:2013年6月に閣議決定した「日本再興戦略」において、「全ての健康保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の取組を求める」ことを掲げている。
家族と一緒に健康づくり
2022年5月から、社員や被扶養者が利用できる健康増進システム「KENPOS」を導入しました。KENPOSは栄養や健康コラムを読んだり、運動や日々の振り返りが可能なので、社員や被扶養者が自身の健康と向き合うきっかけになることを期待しています。
KENPOS内のスマホアプリを使用したウオーキングイベントは好評で、継続して実施しています。また、KENPOSの新規企画として、継続的に体重計測記録を入力したり、健康に関するクイズを行うなど、運動だけではない健康への興味につながるようなイベントを追加実施しました。これらのKENPOSの企画には、年間423名が参加しました。
一部の事業所では、ウオーキングイベントを再開し家族や同僚と楽しく健康づくりをしています。徐々に参加者も増えてきました。
女性の健康
女性特有の健康課題に関する動画を9月から配信しました。婦人科専門医が監修した内容で、女性自身の健康増進や職場全体で理解・支援が進むことを期待し、男性の視聴も推奨しました。
禁煙対策
禁煙対策としてオンライン禁煙プログラムの提供や禁煙がもたらす健康被害についての動画の配信を行いました。
転倒予防対策
初の試みとして、高塚・大野事業所では、インフルエンザ予防接種日に「転倒予防測定会」を実施しました。現状の身体のバランスや筋力を知ることで転倒予防に繋がることを狙っています。当日は2事業所合計で169名が参加しました。
健康相談窓口の設置
SIIの健康保険組合では外部専門機関と提携し、24時間体制でいつでも健康相談が可能な窓口を設置しています。
2020年度からは在宅勤務者が増えたことに対応して、産業医、看護師との健康相談や健康指導がリモート面談で行える体制を整えました。