SIIのサステナビリティ
理念とCI/企業行動憲章
SIIの理念「誠実、信頼、感謝」は、SIIと社会・ステークホルダーとのかかわり方の基本姿勢を示すものです。いつの時代にあっても社会やステークホルダーから必要とされ、信頼され続ける存在でありたいと考えています。
SIIのCSRはこの理念の中に原点があり、持続可能な社会に期待される企業の姿としてその意志を表明したのが「SII企業行動憲章」です。
理念とコーポレートアイデンティティー
SII企業行動憲章(2005年10月制定 2011年4月改定)
SIIグループは、経済社会の発展を担うとともに、いつの時代にあっても社会から必要とされ、信頼される存在でありたいと考えています。SIIグループ各社および社員は、高い倫理観を持って社会的責任を果たしながら、社会とステークホルダーへ新しい価値を提供し、持続可能な社会の創造を目指します。
<第1条> 価値の提供
- 技術の研鑽に努め、社会的に有用で、安全性と品質が高い製品やサービス、新しい価値を提供し、お客様の満足と信頼の向上を図ります。
<第2条>公正・誠実な企業活動
- 遵法はもとより、個人情報・顧客情報をはじめとする各種情報を正しく管理し、倫理的で公正、誠実な企業活動を行います。
- 政治や行政との健全な関係を保ち、社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力には、毅然とした態度で対応します。
<第3条>人間尊重と人材育成
- 社員の人格と多様性を尊重し、安全で働きやすい環境を実現します。成長を支援し、公正な評価と処遇に努めます。
- 事業活動において関わる全ての人々の人権と人格を尊重します。
- 高い倫理観を持ち、創造性と専門性に優れた人材の育成に努めます。
<第4条>環境との調和
- 環境問題への取り組みは人類共通の課題と認識し、主体的に行動します。
<第5条>社会との共存
- 社会と対話し、適正な情報開示を行い、開かれた企業を目指します。
- 「良き企業市民」として、積極的に社会貢献活動を行います。
- グローバルな事業活動においても、この憲章に従いながら、ステークホルダーの関心に配慮した経営を行い、各国の発展に貢献します。
<第6条>経営トップのコミットメント
- この憲章の精神を率先垂範の上、実効ある体制を確立し、SIIグループへの徹底を図るとともに、取引先にも促します。
- この憲章に反する事態が生じたときは、自らが問題解決にあたり、説明責任を遂行の上、自らを含め厳正な処分を行います。
SIIが考えるCSR
SIIはCSRを基本的CSRと能動的CSRという2つの見方で捉えています。
基本的CSRは、法令で定められたことを守り、企業倫理にかなった行動を取ることで、公正に秩序を守り信頼を得る、企業の基盤ともいうべき責任です。
能動的CSRは、法令遵守のような義務的なものではなく、ステークホルダーにとって有意義な価値を積極的に提供し、一人ひとりの満足を高めていくものです。SIIでは事業活動を通じて取り組んでいます。
持続可能な開発目標に対する取り組み
2015年9月、国連において「持続可能な開発目標(SDGs)」が採択され、2016年の1月に発効しました。2030年をゴールとする17の目標、169のターゲットからなるこの世界共通の目標達成には、企業での取り組みも必要とされています。
SDGsは、環境問題、貧困や飢餓、働きがいのある雇用などの国際社会共通の多岐にわたる社会的課題の解決を目指しています。また、持続可能な生産と消費など事業運営の基盤に関わる目標もあります。
SIIは、一企業として、またグローバルに事業を展開している国際社会の一員としてもSDGs達成に責務を負っていると考えています。
SDGsの達成はこれまでの延長ではなし得ず、イノベーションが不可欠です。SIIは腕時計の技術を源とし培ってきた「匠・小・省」の技術を保有しています。SIIは、この 「匠・小・省」の技術をもとにイノベーションを追求し、事業活動においてもSDGsの達成に貢献していきます。
CSR推進体制
SIIでは、2005年1月より全社のCSR活動を総括的に推進するためにCSR委員会を設置しています。委員会は代表取締役社長を委員長とし本社部門長を常任委員として構成しています。
CSR委員会では、コンプライアンスやリスクマネジメントなどのCSRに関する事項が付議され、審議・報告されています。
CSR活動の目標と実績
2023年度の主な活動実績は以下のとおりです。
2023年度実績評価の目安 : 目標以上に達成 : ほぼ達成~達成 : 達成度70%以下 ― : 評価対象外
コンプライアンス
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
オンライン形式のコンプライアンスに関するテスト(『コンプライアンスクイズ』)の実施(1回/年) | 2023年12月~2024年1月に実施 | オンライン形式のコンプライアンスクイズの実施(1回/年) | |
コンプライアンス意識調査の実施(1回/年) | 2023年6月~7月に実施 | コンプライアンス意識調査の実施(1回/年) |
●通報・相談件数:0 件
リスクマネジメント
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
リスクマネジメント活動の継続・推進 | 重要リスクの評価・管理のPDCA実施 | リスクマネジメント活動の継続・推進 |
知的財産
●特許保有件数: 国内 607件 海外 679件
お客様満足
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
お客様満足度向上への継続的取り組み | お客様相談室において継続的に実施 | お客様満足度向上への継続的取り組み |
品質保証・製品安全
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
製品安全点検:対象製品に対して、100%実施する | 全12製品について点検を実施した。点検時に発見された要改善点についてもフォローが完了した。 | 製品安全点検:対象製品に対して、100%実施する |
ワークライフバランス
●育児休職利用実績: 21名(内、男性8名) 育児短時間勤務利用実績: 26名(内、男性2名)
労働安全衛生
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
SIIグループ総合安全点検(自主点検): 国内全拠点と海外製造拠点にて実施 ※現地監査は新型コロナウイルス感染症の影響により実施判断 |
国内全拠点と海外製造拠点にて自主点検を実施し、各拠点にて是正対応 ※現地監査は、会社都合により、実施見送り |
SIIグループ総合安全点検(自主点検): 国内全拠点と海外製造拠点にて実施 ※現地監査は、別途、実施判断 |
健康推進
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
特定健康診査受診率:91.0% | 89.0%※ | 91.4% | |
特定保健指導実施率:55.1% | 15.2%※ | 55.0% |
※2024年9月時点の見込み値
持続可能な調達
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
サプライヤー認定制度の継続実施 | 継続実施 | サプライヤー認定制度の継続実施 |
社会との共存
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 |
---|---|---|---|
地域貢献活動:各拠点で継続的に実施 | 地域清掃、寄付、植栽活動などを実施 | 各拠点で地域貢献活動を継続的に実施 |
環境配慮型製品の創出
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
グリーン商品の売上比率の向上 | SII全体95%以上 | 98.8% | SII全体95%以上に維持 | |
ハイグレードグリーン商品の創出数向上 | (実績把握) | 0件 | - | (実績把握) |
製品含有化学物質
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
製品へのカドミウム、六価クロム、水銀、鉛の非含有 | 非含有を 95%以上に維持※1 |
99.1% | 非含有を 95%以上に維持※1 |
|
製品へのフタル酸エステル類の非含有 | 非含有を 95%以上にする※2 |
98.2%※3 | 製品へのフタル酸エステル類の非含有を 95%以上に維持※2 |
※1EU圏向け製品は2006年5月末に全廃達成しました。
※2フタル酸エステル類:DEHP, BBP, DBP, DIBP非含有の目標管理対象は海外向けに出荷する製品とします。
※3EU圏向け製品は2019年5月末に全廃達成しました。(法規対象製品)
気候変動
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
温室効果ガス排出量の削減 | 2022年度比で5.25%削減 | 総量: 49,579t-CO2 2022年度比-12.5% |
— | — |
■集計範囲
・CO2以外の温室効果ガスを含む
・生物由来のGHG排出はなし
■排出係数
- ・電気:
- 国内は温対法「電気事業者別排出係数」を使用
海外はIEA「Emissions Factors」を使用
・燃料:温対法「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用
・CO2以外の温室効果ガス:温対法「算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を使用
資源循環
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
廃棄物の再資源化率の向上 | (国内拠点) 維持管理 |
82% | — | 維持管理 |
(海外拠点) 拠点ごとに前年度比3ポイント向上 |
63% | — | 拠点ごとに前年度比3ポイント向上 | |
水使用量の削減 | (国内拠点) 維持管理 |
309千㎥ 前年度比+5% |
— | 維持管理 |
(海外拠点)拠点ごとに前年度比1%削減 | 142千㎥ 前年度比-7% |
— | 拠点ごとに前年度比1%削減 | |
事務用紙使用量の削減 | (海外拠点)拠点ごとに前年度比3%削減 | 3トン 前年度比-37% |
— | 拠点ごとに前年度比3%削減 |
化学物質管理
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
化学物質※の排出量の削減 | (国内拠点) 維持管理 |
15トン 前年度比-11% |
— | 維持管理 |
※ここではSIIの管理対象物質である、PRTR法対象物質、HFC類、PFC類、SF6、NF3、VOCをさします。
生物多様性保全
2023年度目標 | 2023年度実績 | 評価 | 2024年度目標 | |
---|---|---|---|---|
●SII生物多様性土地利用ガイドラインに基づく取り組みの継続実施 ●各サイトで生物多様性保全活動の見える化とPRの継続実施 |
●継続実施 ●各拠点のサイトレポートで活動を報告 |
●SII生物多様性土地利用ガイドラインに基づく取り組みの継続実施 ●各サイトで生物多様性保全活動の見える化とPRの継続実施 (特に事業所内における生き物の紹介などにも取り組む) |
●千葉県内の2事業所で千葉県の「ヒメコマツ系統保存サポーター」の継続。育成状況の監視と千葉県に定期報告を行う。
●大野事業所で市川市の「生物多様性モニタリング調査員」の継続。指標生物のモニタリングを実施。