環境マネジメント

環境方針

SIIはこれまでSIIグループの環境方針を制定していましたが、2021年11月に親会社であるセイコーグループ株式会社の環境方針が改訂されたことを機に、セイコーグループの環境方針に準じています。

環境方針

セイコーグループは地球環境の保全が社会全体にとって最重要課題の一つであることを認識し、豊かな時を共有できる持続可能な社会の実現をめざします。

  • 社会の要請に応えた活動に積極的に取り組み、環境パフォーマンスの向上、ひいてはステークホルダー価値の向上に努めます。
  • 法令及び同意したその他の要求事項の遵守はもとより、環境リスクの低減と汚染の予防に努めます。
  • 温室効果ガス排出量の削減を徹底し、気候変動の緩和と適応に努めます。
  • 資源の有限性と貴重さを認識し、資源循環に努めます。
  • 事業活動が生態系サービスの恩恵を受け、同時に影響を与えていることを認識し、生物多様性の保全に努めます。
  • 使用する化学物質および製品への含有化学物質の適切な管理を徹底します。
  • 全ライフサイクルにおいて環境に配慮し、加えて環境保全に貢献できる製品・サービスを提供します。
  • 社員の環境意識の向上を図り、全員で環境活動に取り組みます。
  • 情報公開に努め、社会とのコミュニケーションを推進します。
  • 本方針の実現に向けて環境目標・計画を設定し、実行および結果を評価しながら継続的改善を図ります。

推進体制

SIIは、グループ全体として、また各拠点においても国際規格ISO14001に則った環境マネジメントシステムを構築し、PDCAのマネジメントサイクルを確実に回すことで環境パフォーマンスの向上に努めています。
推進にあたっては、社長のもと環境担当役員を最高責任者として、SIIグループの環境マネジメントの推進体制を構築しています。拠点単位と事業部門単位の2つの体制を備え、各々の課題に応じた取り組みを、本社の環境部門が事務局となり、各拠点や事業部門と協力しながら推進しています。

環境マネジメント体制

SII環境推進委員会では、SIIグループの中期計画の審議、各拠点からの活動報告や情報交換を行い、全グループで環境活動を着実に推進していくことを確認しています。

環境委員会の様子
環境委員会の様子

ISO14001の認証取得

環境教育

環境活動を推進する上で、社員一人ひとりの意識向上と実践は非常に重要です。環境方針の中でも、「社員の環境意識の向上を図り、全員で環境活動に取り組みます。」と明記しています。

SIIでは1996年より環境教育プログラムを設定し、社内講師による環境教育、啓発活動に努めています。
環境教育は、一般教育、専門教育、社内資格者養成教育の3つに大別され、教育内容は世間動向や社内ニーズを確認しながら、毎年見直しを行っています。また、各講座終了時には受講者にアンケートを行い、理解度を確認しながら教育の改善に活かしています。

環境教育プログラム

【一般教育】 【専門教育】 【社内資格者養成教育】
新入社員研修 環境配慮型製品・製品環境法規制講座 環境監査員養成講座
新任管理者研修 省エネルギー講座 環境監査員リフレッシュ講座
環境基礎講座 廃棄物管理講座
【管理者向け】環境基礎講座 化学物質管理講座

監査体制

内部監査は有効なマネジメントシステムを運用する上で極めて重要です。SIIでは、環境マネジメントシステムと環境パフォーマンスの継続的な向上を主眼に、客観性・独立性を保ちながら内部監査を実施しています。 国内拠点の内部監査では、他の拠点や本社の監査員も参加する相互監査を導入しています。他の組織の監査員が参加することで、監査の有効性を高めると同時に拠点間の情報交換による相乗的な効果も狙っています。また、内部監査員養成講座を設けて監査員を計画的に育成するとともに、内部監査員リフレッシュ講座も設け、監査員の継続的なスキルアップを図っています。

環境コンプライアンス

SIIは各種環境法規制の適用を受けています。ISO14001に則り、各拠点では適用される法規制を明確にし、定期的に遵法状況を確認しています。
2023年度は、環境に関わる重大な法令違反、罰金、科料などはありませんでした。

■公害防止管理

SIIの各拠点では水域や大気などへの排出については、拠点ごとに法規制値よりも厳しい自主基準を設定し管理することで、遵法を確実なものにしています。

■廃棄物管理

SIIでは適正な廃棄物処理を推進するために、廃棄物処理委託先の現地確認を定期的に実施しています。契約内容に照らした確認のほか、受け入れや保管状況なども確認しています。
監査には本社の環境部門も同行し複数の目で確認するとともに、拠点間での情報の共有化を図っています。

海外拠点の取り組み事例

Seiko Instruments(Thailand)Ltd.では年間計画を策定し、2年に1回、廃棄物委託先を訪問し、現地確認をしています。2023年度も計画に基づいて実施しました。

環境委員会の様子
現地確認の様子

環境活動のあゆみと表彰

環境活動のあゆみ

1988年 12月 「フロン対策推進委員会」発足
1992年 8月 国内拠点で特定フロン全廃
12月 環境対策推進室設立(現 環境経営推進部)
1993年 4月 環境保全行動計画「グリーンプラン」策定通産省(現 経済産業省)提出
古紙回収車「クリーンアロー号」導入
8月 国内・海外拠点でトリクロロエタン全廃
11月 海外拠点で特定フロン全廃
1994年 4月 エネルギー、廃棄物、紙資源削減の月次管理スタート
1995年 8月 経営幹部会にて 環境マネジメントシステム導入キックオフ
1996年 8月 環境報告書の発行開始
11月 高塚事業所 SIIグループ初のISO14001認証取得
1997年 12月 アイドリング・ストップキャンペーン開始
1998年 2月 SII化学物質ガイドマニュアル発行
1999年 3月 国内主要製造拠点ISO14001認証取得完了
国内主要拠点で塩素系溶剤(トリクロロエチレン・塩化メチレン)全廃
10月 SIIグループグリーン購入基準書発行
2000年 2月 環境会計導入
11月 大野事業所 SIIグループ初のゼロ・エミッション達成
2001年 10月 本社・幕張事業所 非製造拠点で初めてISO14001認証取得
12月 グリーン商品ラベル制度導入
2004年 3月 国内主要拠点でゼロエミッション達成
8月 環境報告書で社会性の報告を開始
10月 鉛はんだ全廃達成
2005年 7月 環境報告書の名称を社会・環境報告書に改称
2006年 10月 ハイグレードグリーン商品ラベル制度導入
11月 日本政策投資銀行の「環境配慮型経営促進事業」融資制度で最上位ランクを取得
2007年 5月 「グリーン商品」売上比率 90%を達成
2009年 2月 海外主要製造拠点で塩化メチレン全廃
2010年 7月 SIIグリーンプロダクツplus(プラス)の概念を発表
9月 グリーン商品1,000認定製品を達成
2011年 4月 SII生物多様性行動指針を制定
2013年 3月 グリーン商品制度のソフトウェア・サービスへの運用開始
12月 関東地区のISO14001統合認証終了
2015年 1月 国内拠点のISO14001統合認証終了
2月 盛岡セイコー工業株式会社 「いきもの共生事業所®」認証 (略称:ABINC認証)取得
2017年 9月 SII環境ビジョン策定
2021年 11月 セイコーホールディングス株式会社(現 セイコーグループ株式会社)本社がISO14001認証組織に加わる

環境関連社外表彰

1996年 10月 SIIグループ京葉地区6事業所古紙リサイクル活動「リサイクル推進協議会会長賞」受賞
1998年 6月 SIIマイクロテクノ株式会社(現 秋田事業所)秋田県「環境大賞」受賞
盛岡セイコー工業株式会社 岩手県「環境保全優良事業所」受賞
2000年 5月 幕張ビル「千葉市特定建築物環境衛生管理協議会会長賞」受賞
2005年 2月 栃木事業所(現 エスアイアイ・クリスタルテクノロジー(株))
「関東地区電気使用合理化委員会委員長賞最優秀賞」受賞
盛岡セイコー工業株式会社 「東北七県電力活用推進委員会委員長賞」受賞
2006年 2月 栃木事業所(現 エスアイアイ・クリスタルテクノロジー(株))
「エネルギー管理優良工場 関東経済産業局長賞」受賞
2007年 2月 盛岡セイコー工業株式会社 「エネルギー管理優良工場 東北経済産業局長賞」受賞
2008年 2月 仙台事業所 「優良省エネルギー設備顕彰 日本冷凍空調設備工業連合会会長賞 優秀賞」受賞
2012年 10月 盛岡セイコー工業株式会社 「循環型社会形成推進功労者等環境大臣表彰」受賞
2013年 3月 幕張事業所 「関東地区電気使用合理化委員会優秀賞」受賞
9月 盛岡セイコー工業株式会社 「関東東北産業保安監督部 東北支部長表彰」受賞
2014年 7月 遠野精器株式会社 岩手県環境保全協議会「優良事業所」受賞
2016年 10月 盛岡セイコー工業株式会社「いきもの共生事業推進協議会(ABINC)・特別賞」を受賞
2017年 7月 盛岡セイコー工業株式会社「第53回電気保安功労者経済産業大臣表彰」を受賞
2019年 10月 盛岡セイコー工業株式会社 第39回緑の都市賞「都市緑化機構会長賞」を受賞

盛岡セイコー工業(株) 及び 遠野精器(株)は2020年4月1日よりセイコーウオッチ(株)の傘下となりました。